㉛ 💰 【第2部:実務・価格設定編】失敗しない報酬交渉と価格設定の教科書:有料クラスのリアルと利益計算の基本


📊 はじめに:有料クラスをビジネスとして成功させるために

有料クラスを成功させるには、企画の内容が素晴らしいだけでなく、ビジネスとして「採算(利益)」が合うことが不可欠です。この章では、利益の計算方法から、失敗を避けるための価格設定、そしてスポーツクラブとの現実的な報酬交渉について、実務的なポイントをわかりやすく解説します。

前提の共有:レッスン内のレベル格差をカバーする工夫

普段のレッスンでは、お客様のダンスレベルに差があることに気づかれますよね。すべてのお客様に満足してもらうため、講師は「選択肢」を持つべきです。

お客様の希望講師の対応(選択肢)
やさしいレベル希望レッスン内で『簡単バージョン』を伝える。
難易度の高いダンス希望講師提案で『有料レッスン』を新設する。

有料クラスは、通常レッスンではカバーしきれない「熟練者の高いニーズ」に応えるための、戦略的な解決策なのです。


Part 1:有料クラスのビジネス設計(利益計算の基本)

スポーツクラブで有料クラスを実施する場合、インストラクターの報酬は、売上をクラブと分け合う形(レベニューシェア)になることが一般的です。

1. 講師の取り分を知る:報酬割合と交通費のリアル

(1) 報酬の割合はクラブによって大きく異なる

多くのスポーツクラブは、総売上金額の半分(50%)を講師に支払う契約を結びますが、中には講師側が70%もらえるクラブもあれば、40%しかないクラブもあるのが現実です。

  • 交渉のヒント: クラブによってルールは様々で、決して横並びではありません。まずは店舗スタッフや有料企画担当者としっかり話し合いましょう。継続的に成果を出せば、次回以降は講師有利に割合が変化するケースもあります。

(2) 【重要】交通費は必ず自己負担と考える

有料クラスの場合、通常レッスンと異なり、講師の交通費はお店側から出ないケースが大半です。交通費は必ず、あなたの「講師の取り分」から差し引いて考えましょう。

(3) 利益計算の具体例と判断基準

報酬が50%の場合の計算例を見てみましょう。

料金設定の具体例計算のポイント備考
料金: ¥1,650 (税込)総売上: ¥16,500 (10名の場合)講師の取り分 (50%): ¥8,250
純利益¥8,250 から交通費を差し引いた額🚨 参加者5名の場合、講師の取り分は¥4,125。交通費を引くと、実施する意味があるか疑問が残ります。

2. 最小催行人数は必ず決める

利益計算の結果、交通費を差し引いても「実施する意味がある」ように、お店側と必ず最小催行人数をミーティングで決めてください。

  • 料金形態の選択:

    • 高金額 × 少人数制で、手厚い個別指導を売りにするか?

    • 低金額 × 多人数制で、間口を広く集客するか?

  • これは、講師の考え方と、そのクラブのお客様の層によって判断が変わってきます。


Part 2:クラブとの交渉と失敗しない価格設定の鉄則

有料クラスの価格(お一人様金額)設定は、集客の成否を分ける非常に重要な要素です。

3. 企画書作成の鉄則と「金額」の決め方

有料クラスの企画は、『企画書』を作成し、クラブのイベント担当者との打ち合わせを経て決定します。

(1) 【鉄則】金額欄は絶対に空欄で提出する

講師が企画書を作る際、金額欄は必ず空欄にしておくことが重要です。

  • 失敗例の教訓: 担当者が年下などで「講師任せ」になる傾向がある場合、金額を独断で書いてしまい、それがそのクラブの相場より高い金額だったために集客できず、開催中止となるケースがあります(筆者の実体験)。

  • 教訓: 企画書に金額を独断で書くと、相場と合わないリスクが生まれます。価格は必ずお店の担当者と協議して決定しましょう。

(2) 失敗しない価格を見極めるための2つのポイント

適正な価格を見極め、最小催行人数をクリアするためには、事前の情報収集が不可欠です。

  • ① 店舗内での情報収集:

    • 現在、店舗内で実施されている有料クラスのお一人様金額の平均相場を洗い出す。

    • その相場を基準に、「高めにするか」「初回だから低めにするか」を検討する。

  • ② 過去データと現場の声の活用:

    • お客様から「有料でもいいからレッスン増やして!」といった会話がないか、貴重なサインを見逃さない。

    • 店舗スタッフは、お客様の層や、クラブ自体の傾向(ダンスは集まりにくいなど)を把握しています。必ず現場のスタッフとよく話し合いましょう。

💡 まとめ:お店の「風向き」とお客様の「相場観」を掴む

有料レッスンは常に手探りではありますが、成功の最大の秘訣は、お店の「風向き」(クラブの傾向)お客様の「相場観」(いくらなら払えるか)を事前に徹底的に把握し、店舗側と納得いくまで協議することです。

企画の内容だけでなく、ビジネスとしての採算を合わせること。これが、あなたの有料クラスを成功に導き、インストラクターとしての収入と存在感を高める確実な道となります。



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